浮漂録

大抵歩きながら書いてる。歩きスマホはよくないよ。

冬の音

 

 

 

自分の過ちを正すより早く、他人の後悔を探すための旅に出る。やがて自ずと立ち向かうことになるのが、十数年経っても何も見つけられない自分自身であった。それを正そうと思うことはなかった。いつの間に透明になった心の刺傷に、ある歳の墓参りからの帰り道。そんなものたちが襲ってくるようなこの気配を憶えている。人はなぜ​、